▼ミャンマー(ビルマ)の水害被災者を思いながら、あの国の短編小説の翻訳集を読んだ。物語はどれも、イラワジ川のデルタ地帯が舞台である。豊かな水が漁労や農耕を支える。その一帯に今回のサイクロンは牙をむいた。
牽掛着緬甸水災的難民,我翻了翻緬甸短篇小說的翻譯集。這些小說都是以伊洛瓦底河的三角洲地帶為舞臺展開故事情節的。豐富的水資源支撐着該地的漁業和農業。而今年的熱帶風暴讓這個地區飽受摧殘。
▼小説には、迷信にとらわれた人々も登場する。諭しても聞き入れない。その頑迷を「水牛のそばで竪琴を奏でる」ようだと嘆く場面があった。日本なら「馬の耳に念仏」だろう。国際社会の働きかけに聞く耳を持たない軍事政権が、現地のことわざに重なる。
小說中也出現了很多被迷信思想所束縛的人。對這些人無論怎麼講道理,也是毫無用處。其中有個場景是感歎和這些冥頑不靈的人講道理,就好像是「對牛彈琴」般令人無可奈何。在日本也有類似的說法,就是「馬耳東風」吧。對來自國際社會的幫助和規勸充耳不聞的緬甸軍政府,簡直就是緬甸諺語中冥頑不靈者的化身。
▼「モノはほしい。人はいらない」という頑迷を、軍事政権は崩さない。その救援物資も横流しがはびこっているという。飢え、脱水、さらに伝染病。天災から逃れた命が、人災に脅かされる。いたたまれない様が、閉ざされがちな現地から伝わってくる。
「物資援助歡迎,人力支援不需要」,緬甸軍政府固執己見毫不動搖。將這些救援物資運往災區以黑市價格出售的勢頭,如今在緬甸已不可遏制。饑餓、脫水,甚至還有傳染病。從天災中僥倖逃命的人們,立刻又面臨着人禍的威脅。種種民不聊生的慘狀的描述,正從封鎖中的災區傳來。
▼大地震の中国からも痛ましい報道が続く。救援ははかどらない。「妹を救いたい」と泣きながら、震源の町へ歩く男性を、本紙の記者が伝えていた。妻に止められたが、遺書を置いて出てきたという。被災地を覆う悲しみと絶望に、言葉もない。
中國發生大地震,有關受災地區的慘痛報導持續進行。救援工作並不順利。據本報記者所見,一名男性正趕往震中地區,沿途一邊流淚一邊祈禱,「希望能平安救出妹妹」。雖然受到妻子的阻擾,可那名男子還是留下遺書,毫不猶豫地趕來了。籠罩在災區上空的悲痛和絕望,令人久久無言。
▼その地へきのう、日本の国際緊急援助隊が入った。9年前のトルコ地震での活動を思い出す。がれきの中から老いた女性を救い出した。固唾をのんでいた住民から、歓声と拍手がわき起こったという。たとえひとりでも、死地から救い出された命は、多くの人に希望と勇気を分け与える。
昨日,日本國際緊急救援隊已進入地震受災地區。此刻,筆者想起了隊員們在九年前的土耳其地震後的救援行動。據說當救援隊員把一名老年婦女從廢墟中救出來的時候,在周邊屏息以待的居民中頃刻間響起一陣歡呼和掌聲。從死亡邊緣挽救回來的頑強生命,給眾多人帶來了希望和勇氣。
▼「命の竪琴」の奏でる調べを、ミャンマーの為政者にも聞いてほしい。水牛ではないのだから、聞く耳はあるはずだ。
希望能讓緬甸的政治家們也來聽一聽用「生命的豎琴」彈奏出的旋律。畢竟不是水牛,應該能夠聽得懂才是。
解說:
緬甸水災相關背景: ミャンマー国営テレビは16日夜、サイクロン「ナルギス」による死者が7万7738人、行方不明が5万5917人になったと発表した。前日の発表から死者が3万人以上増え、死者·行方不明者の総数(13万3655人)は2倍近くに跳ね上がった。 急激な増加の理由について「悪天候などで確認が困難だったため」としている。国連は死者·行方不明者を10万人と推計しているが、国営テレビの発表は初めてこれを上回った。
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